ソーシャルアイドルはコンテンツを今後どのように変えていくのか
おもしろい記事を見つけたのでご紹介します。
日本初”ソーシャルアイドルグループ”はエンタメ業界の固定概念をぶち壊せるか
(THE HUFFINGTON POST)
上記の記事ではソーシャルメディアを通じて
“みんなでプロデュースできるアイドル”「notall(ノタル)」が紹介されています。
正直アイドルとかプロデュースとかEコマース関係ないやんという話なのですが、
このnotallに関わるコンテンツ全てが持つ
「みんなでプロデュースして、みんなで消費する」という
ある種自給自足的な性質であったり、
それによって生じる付加価値がなんとも面白く
今後のEコマース業界においても重要なものに思えたのです。
ソーシャルアイドル「notall」
はじめにnotallについてざっとご紹介させていただきますと、
彼女たちは
片瀬成美さん、田崎礼奈さん、渡邊ちこさん、佐藤遥さん
の4人からなる女性アイドルユニットです。
ちなみにこの「notall(ノタル)」というユニット名も
ネット上の公募で決定したものです。
ファンはネットを通じて
メンバーそれぞれのニックネーム
グループのロゴ
メンバーに言ってほしい”決めセリフ”
CDのジャケット写真
メンバーが着る衣装のデザイン
etc…
を公募によって決定することができます。
ちなみにデビューシングル「恋のスマソークラ」は
このプロジェクトにデジタルコミュニケーション分野で協力している
博報堂アイ・スタジオの社員の方によって作詞・作曲されていますが、
今後は彼女たちの歌う楽曲に関しても公募で制作していく形になるそうです。
デビューシングル「恋のスマソークラ」PV
余談ですがこのPVはiPhone5sのカメラのみを使用し、
編集はiPadAirのみを使用したそうです。
非常に先進的なことをしているとは思うんですが、
個人的に映像制作に携わっている人間としては
もっとちゃんとやってあげた方が、アイドルなんだし、
こう、もっとかわいく出来るんじゃないか〜とか
いろいろ考えてしまったり…
とはいえやはり非常に大きな可能性を秘めたやり方だと思います。
いずれファンみんながスマホで撮影した動画をウェブ上で共有して
PVにするなんてことも可能ですよね。
そこから生まれる付加価値
こうした取り組みによってファンの中に生まれるのは
「”自分自身がこのアイドルグループを育てる”という強いモチベーション」です。
このモチベーションこそがnotallに関わるコンテンツにとっての
最大の付加価値であり興味深い点であると思います。
先日ユニクロのUTmeを紹介しました。
自分好みのTシャツをデザイン・購入するというサービスでしたが、
ファンが公募で自分たちの好みに併せてプロデュースしていく
notallのコンテンツも似ているように思えます。
しかしUTmeとnotallには根本的に異なるポイントがあるように私には思えました。
それはUTmeは自分でデザインTシャツに価値があるのに対して
notallはプロデュースすることそのものに価値があるという点です。
アイドルならではの付加価値の付け方だとは思いますが、
こうした付加価値のあり方というのも非常に現代的であり、
今後ますます増えていくのではないかと思います。