電子チケットは今後さらに普及するのか?
【こちらの記事は、約4分程でお読みいただけます。】
おはようございます!木曜日のテーマはECです。
先日、JTBとPaypalがスマホ専用電子チケット「 PassMe!」というサービスを開始したことを発表しました。
ECのミカタ「JTB × PayPal、スマホ専用電子チケット「PassMe!」運用開始」
これはレジャー施設などの情報収集→チケット購入→チケット提示→入場という流れを、全てスマートフォンのみで完結させることができるサービスです。
電子チケットというものに対して、耳慣れない方も多いかもしれませんが、これは以前からアーティストのコンサートを中心に普及が広まっていました。
なので今回は、電子チケットは今後さらに普及することはできるのか?ということを考えてみたいと思います。
電子チケットのメリット
電子チケットを使うことによるメリットは色々あります。
主なものとして、
- チケットを忘れる、無くす心配がない
- (紙での)発券の手間がかからない
- ネットオークションなどでの不正転売を防止することができる
などが挙げられます。
紙のチケットでは忘れたり無くすこともある上、わざわざ紙で発券する必要もあるため、その手間が指摘されてきました。
また近年、コンサートチケットはネットオークションを中心に、不正転売が横行し、本当にそのコンサートに行きたいと考えている人たちにチケットが届かないという状況がありました。
その不正転売を、電子チケットでは防ぐことができるのです。
電子チケットのデメリット
しかし「電子」チケットならではのデメリットも存在します。
- 譲渡、交換が困難
- 入場できない場合がある
もしあなたがコンサートに行けなくなってしまった場合、そのチケットをどうしますか?
友人に譲ったり、もしくは別日のチケットを持っている人と交換してもらうなどが考えられます。
しかしそうしたい、と考えても電子チケットは紙のチケットのように、気軽に譲渡・交換ができません。
また、機械が電子チケットを読み取れなかった、自分の持っている携帯電話が電子チケットに対応せずに入れなかったなどの体験談がこちらの記事に詳しく記載されていました。
livedoor NEWS「ジャニーズ・ももクロ転売対策に続き、EXOが“デジタルチケット”採用も……入場口でファン阿鼻叫喚のワケ」
楽しみにしていたコンサートのチケットを持っているにも関わらず、入ることができなかったと考えるとゾッとします。
電子チケットは今後さらに普及するか?
ここまでは電子チケットのメリットとデメリットを考えました。
電子チケットはこれから、普及することになるのでしょうか?
電子チケットには一定の煩雑さが存在します。
わざわざアプリをインストールしたり、電子チケットのサイトに登録・ログインしなければならない、などです。
また、電子チケットが必要とされる条件として、「チケットが事前に必要とする機会」があります。
しかし、美術館や入館料が必要な観光施設などでは、当日買いたい時にチケットを買って、すぐ入場するという流れが一般的です。
事前にチケットが必要とされる状況は、特急列車やコンサート以外では、あまりありません。
そして、紙のチケットというのは、思い出として形に残すことができるので、一定のニーズがあります。
デジタル機器への格差が縮小すれば、電子チケットを今以上に普及することができるという単純な図式ではありません。
電子チケットで起こる格差を是正してから、電子チケットが今後どういう立ち位置で振る舞うべきかを考える必要があります。