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ちゃんとキャッチボール出来てますか?

2014年12月15日cra
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以前もブログに書いたことがありますが、
私は、産業カウンセラーという資格を持っています。

その資格を取ったきっかけになったのは、
私自身「会話の仕方がわからない」という悩みを抱えていたからです。

過去の経験上、心理カウンセリングを受けたことはなかったのですが、

私の想像で、
「カウンセリングこそ究極のコミュニケーションなのではないか?!」と思い立ち、
勉強することにしました。

それからカウンセリングについての様々な勉強をしつつ、
日々コミュニケーションの難しさを、未だに感じております・・・。

 

という私のお話は、さておき、

 

今日は、「会話」についてお話ししたいと思います。

 

会話ってなんでするの?

 

会話は、人が2人以上集まって、言葉などで思いを伝え合えば、会話になります。

プライベートでも、仕事でも、常に会話を交わす場面がありますよね。

意思表示をしないといけない場面。

 

会話の目的は、

例えば、
「プロジェクトや事業を成功させるため」とか、

「好きな人と関わりたい」とか、

「私自身を理解してもらうため」とか、

「自己成長をするため」など、

千差万別です。

 

その目的は、人それぞれであっても、

おそらく、
会話をする中での「思いを伝えたい!」という気持ちは、
みんな同じだと思います。

 

会話の不思議

 

でも・・・ですね、
「思いを伝えたい!」気持ちを持って、みんな会話をしていても、

なぜか、
「気兼ねなく言葉を交わすことの出来る会話」と「そうではない会話」
があるのが、不思議だと思いませんか?

例えば、
気心知れた仲間や友達同士だと、スムーズに気兼ねなく、思いを伝えることが出来る。

けれども、
そうではない場合もある。

会話したくなくても、しなければならない場合も、ありますよね。

会話は会話でも、何が違うのでしょうか?

 

会話という手段

突然ですが、
昔から「会話のキャッチボール」という言葉があります。

最近特に、良い例えだと実感します。

少し、会話をキャッチボールと重ねて考えてみましょう。

・キャッチボールは、相手がいないと出来ません。

・キャッチボールは、ボールを投げたり受けたりを繰り返します。

・キャッチボールは、相手が受けてくれないと続きません。

・キャッチボールは、投げないと続きません。

ほら、何となく、会話と同じだと思いませんか??

 

では、こちらはどうでしょう。

・キャッチボールで、無謀なボールの投げ方をした。投げ方をされた。

・キャッチボールで、投げてきたボールを無視して受けなかった。無視された。

・キャッチボールで、相手の方向には投げなかった。投げてもらえなかった。

・キャッチボールで、ボールではなく石を投げる。石を投げ返す。

 

率直に言って、
こんなキャッチボールしたいと思いますか??

したくないですよね・・・。

 

でも、じゃあ、職場で、キャッチボールをしようと声をかけられ、
こんなキャッチボールをしてきたら、あなたはどうしますか・・・?

もしかしたら、
10人に1人は、仕事だから仕方ないと思い、つきあうかもしれませんね。

でも、プライベートであれば、嫌なら、そんなキャッチボールしない・・・。

 

嫌な気持ちはあるけれど、
そんなキャッチボールをしなくてはならない時が、訪れる時はあります。

キャッチボールは、会話と同じで、とても感覚的なものです。

 

相手の技量やモチベーションを感覚的に読み取ります。

 

例えば、
自分が150kmのボールが投げることが出来るとしても、
相手がそのボールを受けることの出来る技量がなかったら、

キャッチボールは成り立ちません。

単なる自己中心的なキャッチボールになってしまいます。
更には、
「自分は150km投げられるのだぞ!」と、単に自慢しているにすぎません。

それに対して、相手は、
あなたのことを「すごいね!」と尊敬してくれたり感心してくれたりするでしょう。

でも、逆に、
相手は自分自身を卑下してしまい、お互いに対等な関係では無くなります。

150km投げることができる相手に対して、
投げることのできない自分は、

恐縮してしまい、投げられないことに対して恥ずかしくなったり、
劣等感を感じます。

投げるのが嫌になりますよね・・・。

楽しいキャッチボールは成り立ちません。

 

信頼関係が必要

 

キャッチボールで、例えば、あなたは投げる側、

さて投げようとする時、
あなたは「相手がちゃんと受けてくれる」と思って投げませんか?

キャッチボールが成り立つのは、
お互いに「ちゃんと投げてくれる」「ちゃんと受けてくれる」という信頼関係が
成り立っているからです。

※「ちゃんと」という曖昧な言い方をしましたが、
「自分の方に受け取れるように投げてくれる」
「自分が投げたボールをしっかり受け取ってくれる」という「ちゃんと」です。

 

あなたがボールを投げて、もし、相手が意図して受けてくれなかった場合、
あなたは、又、ボールを投げますか?
(ミスやチョンボの場合は除きます。)

一度でも「受けてもらえなかった」経験は、
次の行動への影響は、多大なものです。

次からずっと、しっかり受けてもらうことが出来ても、
一度「受けてもらえなかった」という経験や気持ちは消えることはありません。

会話でも、同じです。
もしも話を受け入れてもらえなかったら・・・。

もしかしたら、もうボールは投げないかもしれませんね。

 

安心してボールを投げることの出来る関係作りは、
相手への思いやりや優しさが必要です。

 

信頼関係の築き方には、お互いに、相手への思いやりや、
ちゃんと「優しく投げてくれる」「受け入れてくれる」という安心感を

持てることが必要です。

 

心も痛む

 

キャッチボールで投げるものが、「ボール」ではなく「石」になったら、
もはやキャッチボールではありませんね・・・。

実際に石を投げられたら、避けてしまいます。
当たったら、痛いし!?

それに、もしも当たって、あたりどころ悪かったら、・・・。

 

実は、会話においても「石」あるんですよ。

言葉の暴力だったり、暴れたり、・・・
「暴言」や「暴力」です。

言葉の暴力は、心が痛むのです。
身体的な暴力も、身体も心も痛むのです。

あなたにとっては、「小石」なのかもしれません。

「BB弾やあずきぐらいの大きさで、当たっても、痛くないって!?」
なんて、
軽くジョブくらいに思って、投げたりしていませんか。

そう思っているのはあなただけ。

受け取る相手が、同じような価値観で「石」を捉えているとは限りません。

「石」は「石」
受ける相手のことを考えてみてください。

あなたの価値観で「石」を投げないでください。

「石」を投げて、笑い飛ばしてジョークだと受け取ってくれる人は、
なかなかいません。

もしそういう人がいるとして、
あなたが投げた「小石」を受け取り、投げ返してくるときに・・・、
相手は、「(それよりも)大きな石」を、同じように投げ返してくるかもしれません。

「石」を投げるという価値観に何も疑問を持たない同志なのかもしれませんね。

あなたは、キャッチボールで石を投げてませんか?

 

自分自身の意思表示をしなくなる

 

キャッチボールでは、

他にも、
投げられたボールを無視したり、
投げられたボールを、全く違う方向へ投げてみたり・・・。

 

会話でも、同じなんです。

無視されたり、全く関係のないことを返事されたりしたら、

その後、

その相手と、会話をすることを不安に感じ、
信頼関係を築くことなく、自分自身の意思表示を拒んでしまいます。
つまり、
キャッチボールをする相手に、その相手を選ばなくなる可能性があります。

 

終わりに・・・

 

会話もキャッチボールも、ちゃんと同じグラウンドで、同じボールを持ってこそ
成り立ちます。

相手が、自分の技量を理解してくれて、受け取れるように投げてくれるから、
受けることができる。

受け手側も同じです。

初対面は、お互いの技量がわからないから、さぐりさぐりですよね。
不安な気持ちがあったり、人見知りとかしてしまいます。

みんな、同じです。

そこから、何度か、キャッチボールを繰り返して、お互いに、
どれくらいの速さや柔らかさで投げたらいいのか、わかるようになるのです。

 

もしも、あなたが、相手に豪速球で投げたら、

相手も自分以上に豪速球で返してくるかもしれません。
相手は、受け取れないと、避けるかもしれません。
相手は、怪我をするかもしれません。

 

もしも、相手が投げてきたボールを避けて、受けなかったら、

相手とのキャッチボールは、続きません。
相手は、受けてもらえないと、帰ってしまうかもしれません。

 

キャッチボールも、会話も同じなんです。

 

自分自身が投げたボールに対して、返ってくるボールが、
あなたが思うボールとは違ったら、

 

あなたのボールが、もしかしたら、変化球なのかもしれません。

相手の技量にふさわしいボールではないのかもしれません。

 

「自分自身の技量」と「相手の技量」が異なるのは、当たり前です。
全く同じ人なんて、存在しません。

 

相手が「自分が思っているボールを投げ返してくれない!」と、
相手を蔑んだり見下したりして、イライラ、感情的になるのではなく、

 

自分自身が、相手の技量に合わせて、ボールを投げてみましょう。

すると、

相手も、「あの人は思いやりのあるボールを投げてくれる」と、
キャッチボールが成り立つようになります。

 

人との関わりは、本当に難しいです。
感情的になって、暴投したり、石を投げたりしたくなることもあります。

 

ですが、あなたが、暴投したり、石を投げたら、

相手も、同じように暴投したり、
もしかしたら、試合放棄をする可能性は十分にあります。

相手に対する思いやりや、優しさをもって、キャッチボールしましょう。

 

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