課題解決を意識する人へ – 課題を「見つける」トレーニングをはじめよう
【こちらの記事は、約5分程でお読みいただけます】
さて、明日に控えているのですが、
東京は四ツ谷にて、『情報の理解と再構造化セミナー』というものを主催します。
『情報の理解と再構造化セミナー』
http://peatix.com/event/109663/
現時点では、タイトルからどのようなものを作るんだろう、となかなか想像がしづらいため、その根底となる考え方や実際に行うトレーニングを、こちらのブログで追記していきたいと思います。
情報の「構造化」を体系的に学ぶこと。
これは、言い換えると『課題を見つける能力を養う』ことでもあります。
課題を「解決する」前に、「見つける」という段階がある
そもそも課題解決とは、すでに「作業」であることを、まず知っておきましょう。
例えば「課題解決」と調べると、2015年8月現在、下記のサイトが検索結果で1位の場所に表示されます。
◯問題解決手法の紹介と解決力をつける
http://fk-plaza.jp/Solution/solution_Top.htm
このサイトも、1年に1回くらいの更新ながら、手法をアーカイブ的にまとめられているので、読む人もシェアしやすいでしょう。
僕らはまず、社会人として「作業」を学ぶことを優先的に考えます。
それは、基本的に「与えられた仕事」自体が、やるべきことを優先して円滑にすすめるために働くものであるからです。
社会では、与えられる仕事におけるゴールでもある「ビジョン」はすでに定まっており、「目標」を達成するために仕事を細分化してひとつひとつこなしていくため、そのスピードアップや精度を高めるために「技術」を学ぶことが、最も近道であるとされています。
「課題」を明確に表面化できている状態だからこそ、誰にでもその状況を把握してもらい、「解決」するための策=「作業」に落としこむことはできます。
しかし、世の中はもっと複雑です。課題をそもそも「見つける」ことが出来なければ、次の進化はありませんし、「より良い社会」を作ることもできません。
この「見つける」という能力は、経営者はもちろんのこと、社会で「戦略」を立てる人達にとって、持つべきスキルです。しかし、ひらめきに頼ることなく、発見する癖をつけるには、それなりのトレーニングが必要となります。
そのトレーニングが、明日のワークで行う「日経新聞の記事を再構造化する」というものです。
すでにある情報から、再構造化をする練習
下記は、新聞の記事を、ワークによって構造化したものです。
あえて情報が何もない、情報を探すところから行うのではなく、すでに「見つかっている」課題を、自身で「再構築していく」練習を取り入れるのです。
すでに事象として起こっているのがニュースです。そこから、なぜそのニュースが生まれたのか、情報を整理し組み立て直すことで、「そもそも課題を発見するきっかけはなんだったのか」を、浮かび上がらせる非常に有効なトレーニングとなります。
課題を「解決する」ために、まずは「見つける」能力を養う。
これはディレクションにも通ずる、とても大事な行程です。
なぜ日本では、課題を「見つける」能力の開発が進みづらいのか
少し古い記事ですが、カナダのバンクーバーにて、Blue Tree Managementという企業を営むHiro Okamoto社長さんのブログに、とてもわかりやすい記事がありました。
◯外から見る日本、見られる日本人 – タイトル「日本人の所属意識」
http://blog.livedoor.jp/fromvancouver/archives/51339627.html
日本人は、義務教育時代から、「個」よりも「集団」を意識するように育てられているのは、すでにみなさんも既知のとおりです。
上記の記事のなかで、とても興味深い一文があります。
これが日本の経済にどう影響するかというと日本人は基本的に小チームワークが得意。小さいというのが何人かはわからないけど、多分最小単位は10人前後だと思う。このぐらいで一つの塊を作り物事を動かす。チームはリーダーという名の代表はいるが基本は全員が同じレベル。
これがプラスの方向に作用するとものすごく突っ走るのだよね。欧米での強いリーダーシップなんていらないのだよ。組織がリーダーシップだからね。
ところが、時として斬新さという点では抜け出すことができない。というのはチームの合議においてあまりにもユニークだと可決されないだろうからね。
日本は、チームを牽引したり、集団としてのまとまりのなかで、一致団結をしてことをすすめることが得意です。それが、戦後皆で協力をして復興してきた原動力でもありますし、とても素晴らしい能力でもあります。
しかし、こうした「集団」の形成の仕方が、「村」や「町」単位ではなく、インターネットを通じて「世界」に広がった現代では、「個」の能力を尊重しあい、「個」のスキルを認め合って繋がる「選抜」による社会が形成され始めています。
そんな実態のないネット上での社会で重宝されるのは、課題を皆で共有し話し合う「課題解決」の能力よりも、自ら課題を早期発見し提案し合える「見つける」能力です。
日本は未だ、問題視された課題を「解決する」人が取り上げられています。
それに比べ、海外では課題をみつけ、「仮説を立てられる」人が認められています。
もちろん、アウトプットが出来る人は、この仮説を立てることもそれなりに出来る人が多いでしょう。
しかし、仮説を立てる専門家の人は、決して表立って取り上げられることはありません。
仮説を立てるには、今ある情報のなかから、課題をみつけるスキルが必須です。これを、日常的に物事をとらえるうえで習慣化できているからこそ、提案が出来る人として重宝されているのです。海外では、そうした人をとても評価できる社会が、すでに出来上がっているのです。
こうした文化的側面の違いから、日本人の特性だからしょうがない、ではなく、
世界と向き合う能力を身につけるために、世界の基準となるスキルを養うことは、今後の成長に大きな影響を与える一歩になるでしょう。
だからこその「情報の理解と再構造化」セミナーです。
構造化する手法を学ぶことで、課題を「見つける」ための行程を自ら体得していただきます。
『情報の理解と再構造化セミナー』
http://peatix.com/event/109663/
残席わずかですが、ご都合の合う方は、貴重な少人数セミナー、ぜひご参加いただければと思います。