DIYからDIWOへ – Webや教育にも概念のシフトを。
【こちらの記事は、約4分程でお読みいただけます。】
おはようございます!本日は一風変わった言葉を取り上げていきますね。
DIYとは? – ものづくりの発想と紐付く言葉
DIY(Do It Yourself)という言葉、ご存知でしょうか。
ホームセンターなどで馴染みはありませんか?
そう、日曜大工・創作園芸コーナーなどにみる、あの言葉です。
もともと『自分で生み出そう』という意味から来ていますが、
生み出す=作る、ということで「モノ」に対する創作表現において
使われる言葉となっています。
ではこの言葉を、モノとは違う媒体でイメージするとどうなるのか、
考察してみましょう。
私達が普段行っている「Web」という仕事は、
モノを作っている感覚とは、やや近くも離れているところがあります。
実際に手を動かして、手の温もりをつたう制作物ではないからです。
現時点でのWebの技術では、まだニオイもありません。
大切な五感を、全て使いこなせない仕事でもあるのです。
ただ、この仕事は極めて特殊で、
様々な職種のハブとなる使い方が可能です。
インターネットを利用し、あらゆるホームページやブログを介して
情報を伝えたり、学校みたいに教える場を提供することもできれば、
世界中の人と意見を交わして、ものを生み出すことができます。
もともとホームページは、公開元となる企業やサービスがなければ、
十中八九は生まれないもの。
Webが起点に生まれたまっさらなビジネスは少なく、
「Webを何かと結びつける」ことで生まれるものばかりです。
こうした「他の何か = Others」を元に考えだされた言葉が、
DIWO(Do It With Others)です。
『複数の誰かと何かを生み出そう』、今の時代に適応した
新しいビジネスの発想なのですね。
DIWOを子供たちの教育に活かすとどうなる?
さて、こうした考え方が、例えば小学校のような夢が拡がる場の
教育にも活かせれば良いと思いませんか。
授業参観に来たパパさん・ママさんが、
それぞれ自分のしている仕事や趣味の領域を持ち寄って、
子供のためにコラボをして何かを作ってみたり。
いわゆる、逆・授業参観です。
はたまた、様々な職業の人達がそれぞれの仕事の楽しさを、
子供のうちから体験させていく取組みも良いでしょう。
すでにこちらは「キッザニア」でも、実現しています。
でも。考えてみたら、不思議に思いませんか?
キッザニアには、Web屋さん、ITのお仕事体験がないのです。
子供が憧れる仕事の一つとして、加えても良い気もしますよね・・・
無理があるかもしれませんが。
子供が大人とITを楽しむ場所、というのは
現在、「レジャー」としてではなく「教育」として用意されています。
それが、サイバー・エージェントさんが手がける
「Tech Kids CAMP/Tech Kids School」です。
1人でモクモクとやるイメージだったパソコン文化から
みんなで楽しみながら作っていく時代へ。
DIWOという概念は、IT教育にも大きな影響を与えそうですね。
今は一企業の取組みの中に収まってしまいますが、
子供たちへのパソコン教育が、自然なかたちを持って
義務教育の中で行われるようになれば、
日本のIT産業ももっと明るくなると考えています。
おわりに
DIWOという言葉は、今やものづくりの業界においては
「FAB(ファブ)」という言葉が一般的になりました。
「Fabrication(ものづくり)」と「Fabulous(素晴らしい)」
という2つの意味が込められています。
より、具体的に「モノ」に落とし込んだ言葉になったんですね。
(参照:FabLab Japan「What’s FabLab?」)
DIWOは、その概念自体、NPOの活動にも通じます。
他の皆さんと新しい支援の形を生み出していく。
私達も活動の中でどんどん新しい取組みを、
DIWOを活かした上で行っていきたいと思います。
ぜひこのキーワード、覚えておいてくださいね。
——————————————————————————–
本日の更新者:
高田
●CRA(NPO法人クリエイター育成協会)のホームページはこちら
●Facebookページはこちら