私たちの取り組む課題領域
Webクリエイターに、根本的に足りていない教育があります。
Web/ITを学習できる専門学校やパソコンスクールを卒業すれば、業界で必須となるソフトウェアのオペレーションの理解は進めることができます。しかし、その先にある実務としてのWebサイト・ホームページ制作には、なかなかスムーズに進むことができません。
これは、多くのWeb教育スクールのカリキュラムが、スキルセットをベースにした内容に重点を置いているためであり、実務で発生する社内外による「ヒアリング」や「共同制作」、そして「コミュニケーションによる意思疎通」を測るトレーニングが行われないためです。
私たちは、「人」を育成する法人団体です。Web/IT業界であろうとそうでなかろうと、コミュニケーションはお仕事で必ず必要になります。それなら全ての業界で育成すれば良いのではないか・・・という疑問を持たれることでしょう。なぜWeb業界の人材に特化しているのか。それは、最も「コミュニケーション」を苦手としている人材を抱えている業界だからです。
Web業界に、コミュニケーション教育を。
技術を磨くこと、余計な手間を省くこと、これはこの業界で求められる当然のスキルです。私たちクリエイター育成協会では、実際のWebサイト制作教育と実務経験に重点を置いてきたなかで、何よりも「コミュニケーション」が円滑であることが、成長の鍵となることを確信しました。
実務経験豊富なクリエイターであっても、コミュニケーションを円滑に測れなければ、いずれお仕事をする機会も喪失していきます。他者が「一緒に仕事をしたい」と思える人材を育成できるよう、そこに「即戦力スキル指導」をプラスし、実務に耐えられるWebクリエイターの育成・養成を目指していきます。
「コミュニケーション教育」の高みへ
〜ポジション確立までのステップ
ステップ01:「Webディレクションの教科書」出版
2014年11月、この書籍を出版させていただいたことにより、
「Webディレクション」=「進行管理&上流工程」という業界の固定概念に新しい方向性を示すことができ、2015年、Web業界では「Webディレクションは、コミュニケーションでもある」というムーブメントを静かに引き起こすきっかけになることができました。
もちろん、文面だけではわかりづらいところもあるため、映像&音声でも勉強いただけるように、まるっとテキスト全てを42本の映像教材とセットでご用意しています(メルマガにて、ステップメールとして無料配布しています)。
ステップ02:各地で「書籍セミナー」を開催
出版を皮切りに、数多くの団体様とコラボセミナーを開催させていただいたり、自社で新たに「ディレクションスクール」を開講したりと、リアルに出会える教育を進めていきました。
しかし、多くのデザイナーの方々にとっては、この概念をテキストにした書籍は、他のデザイナーが読む書籍よりも「難しい」「読みづらい」という意見をいただくことにもなりました。
私たちは、このいただいた声をもとに、さらに体系的に習得できる「現場実務ディレクション教育」を実践することにしました。
ステップ03:実践的指導による、リアルディレクション教育講座の実践へ
現在、私たちはこのポジションに立っています。自らが実践している実務に基づいたディレクションを、実サイトをもとに体系的に教育していく講座を開講しています。
Webディレクション研修内容
コースタイトル | 内容 |
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Web業界概論 | 現在のWeb業界と、業界職に携わられる方に「求められる人物像」を学びます。 |
Webコミュニケーション概論 | 失敗しないWebサイトの作り方とは? 制作者とクライアント、双方のコミュニケーションの求められ方 |
ヒアリング・課題抽出研修 | USPの抽出(「3-6-3ヒアリングシート」を用いた初回ヒアリング提案) CVPの抽出(「A41枚アンケート」を用いたエンドユーザーへのヒアリング) 「ギャップ確認シート」を用いた、企業の課題発見手法 |
コンテンツの情報整理研修 | 主となるフレーズの導き(「FABメソッド」を用いたキャッチフレーズ制作) 構造に合わせたコンテンツの抽出(「7つのコンテンツシート」を用いた情報整理) 現実型(既存顧客)のペルソナモデルを生成 |
市場分析研修 | 競合他社の強みを把握(「競合比較キャンパス」を用いた他社の強みを発見、自社サービスの再構築案を検討) マーケティングツールによる自社の強み・弱みを把握(3C分析・4P/4C分析) 時間軸を通したサービスの適応確認(SWOT分析) 理想型(将来有望な顧客)のペルソナモデルを生成 |
カスタマージャーニー設計研修 | カスタマー・ジャーニーマップの作成(現実型・理想型ペルソナ双方対象) 現実型ペルソナモデルに対する訴求サービスの提案(ニーズとウォンツの訴求) |
PDCA成長モデル設計研修 | 構造に合わせたコンテンツの抽出(「7つのコンテンツシート」と「タッチポイントから見たポジショニング設計」を活用した理想型サービスの検討) 理想型ペルソナモデルに対する訴求サービスの提案(農耕的思考を用いたPDCAサイクル) |
ワイヤーフレーム設計研修 | ワイヤーフレームをコンテンツに合わせて作りこんだ後で、サイトストラクチャを設計する |
SEOを意識したサイトストラクチャ設計研修 | ディレクトリマップの作成(サイトマップ + SEOキーワードの絞り込み手法/各ページへの適応検討) |
色彩ブランディング設計研修 | カラーマッピングの活用と、色彩イメージの確定(自社と競合比較) |
デザイン提案書/ムードボード設計研修 | 各種コンテンツに合わせた写真選定(「ムードボード」を用いたデザイン提案書の作成) |
民間スクールとのコラボ開催や、各種法人企業研修などを実施しています。お気軽にお問合せください。