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人との葛藤や対立に・・・

2014年09月29日cra
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先週は「心の葛藤」についてお話しさせて頂きました。
まだ見ていない方は、こちらのURLよりご覧下さい。
『「心の葛藤」に苦しんでいませんか?』

少しだけ、前回のおさらい。

葛藤には3種類
・接近ー接近型
・回避ー回避型
・接近ー回避型
があって、

それぞれ精神的負荷が違うけれども、
将来こうなりたい、これを手に入れたい、夢や希望など「長期的展望」をもって、
自分自身の価値観や指針をしっかり持つことが、葛藤の対策になる
というお話をしました。

今回は、葛藤は人間関係の中でも起こってしまう・・・というお話です。

人間関係で起こる葛藤とはどういうものか、そして解決策もお話ししましょう。

なんで葛藤や対立は起こるの?

 

さて人間関係で起こる葛藤とは・・・。

その前に、
複数の人間が集まると、やはり意見の相違や衝突が起こりますね・・・。
仕方ないことだと思います。
各人、自分が正しいと思っています。それは否定できません。

人は自分が正しいと思っているから、
様々な選択をすることも出来るし、生きていくことが出来るのだと思います。

ですが、時に、
自分自身の価値観や目的等が揺らいでしまうこともあります。

どうして揺らいでしまうのか・・・。

それは、
日常生活を送っていると、たくさんの人と関わることがあります。
人と関わると、自分自身が正しいと思っていることが、
時に否定されたり、新しい視点が見つかったりして、揺らいでしまいます。

そして、
自分自身は、何を選択するのがベストなのか・・・、分からなくなり、
「他人の価値観や考え方」と「自分自身の価値観等」と対立したりします。

そんなとき、人との葛藤が、起こります・・・。

そして、
この葛藤が複雑に絡み合って、
対人トラブルに発展してしまうこともあるのです。

人間関係での葛藤とは・・・

 

人間関係で起こる葛藤にも3種類

・利害葛藤
・認知葛藤
・規範葛藤

があります。

この三つを、「対人葛藤」と言いますが、

この対人葛藤とは、
『人々の間の利害や意見の対立・不一致のことで、
「個人の目的が他者によって妨害された状態」』のことです。

上でも言いましたが、
本当に複数の人間が集まると、やはり意見の相違や衝突が起こりますよね。
望んでいない葛藤や対立で、エネルギーを消耗してしまうことも、
日常生活の中で多々あります。

まず、それがどういう対立だったり葛藤なのかを知ることから、始めましょう。

 

・利害葛藤

利害葛藤とは、
願望や期待、そして要求などの相違からおこるもの。

具体的にいうと、
・財産分与のトラブルなど、欲望が第三者などにより阻害されるとき
・きょうだい間の玩具の取り合い
・夫婦間で家事の分担
・同僚間で仕事の割当てを巡る対立

などがそうです。

 

例えば、両親が亡くなった時、財産分与でもめる。
「俺は親の為に、こんなに尽くしてきた!」そんな兄弟も出てきますよね。

例えば仕事で、
「俺はこんなに頑張っているのだから、この仕事、手が回らないから、お前やれ!」
「この仕事の結果は俺の手柄だ!」

例えば、家で奥さんと、
「外で仕事頑張ってるんだから、家事一切は、お前(奥さん)がやれ!」

 

いやぁ〜こういう場面、テレビドラマでもよく見ますが、
日常的に、繰り広げられる会話ですよね・・・。

 

・認知葛藤

認知葛藤とは、
考え方や意見の相違、不一致からおこるもの。

具体的には、
・夫婦の子育ての方針を巡る言い争い
・親子で子どもの結婚相手の好みを巡っての対立
・同僚間で仕事に対する考え方の食い違いによる対立

などがそうです。

例えば、子育てのことで、
「この子は、東大に入れたいから、塾に通わせる!」

例えば、娘に・・・、
「あの男は、収入も少ないから、お前の結婚相手にはふさわしくない!」

 

・規範葛藤

規範葛藤とは、
道徳観や倫理観、公正感、社会規範など、
他者の行動を評価することからおこるもの。

具体的には、
・友人同士で約束や時間を守らない
・隣人間でごみの出し方のマナーを巡る対立

などがそうです。

例えば、友達と待ち合わせ、友達が遅刻・・・。
「寝坊した!」

例えば、ご近所マナー
「お隣さん、前日の夜中にゴミ出すから、朝になるとカラスが・・・!」

自分はそれでも良いと思っていることが、
相手の価値観と合致しない場合に起こってしまいます。

 

 

このように3つの葛藤がありますが、

人間関係での葛藤は、一つ一つがそれぞれというわけではなく、
ほとんどの場合が、この三つの葛藤が複雑に絡んで、深刻化してしまうのです。

 

人間関係での葛藤の対処法

 

やっぱりスマートで円滑な人間関係が、
どんな人でも、快適でこのましいものですよね。

それには、
どのように対処していくかが重要です。

 

意見が衝突したときに取ってしまう人の態度を、5つご紹介します。

 

・競争的・・・相手を犠牲的に説得して自分の利益を中心に解決

・受容的・・・自分の要求を抑え相手の要求を受け入れる

・回避的・・・その場で解決しようとはせず、対立する状況そのものを回避

・妥協的・・・互いの意見の水準を下げて、部分的に折り合いをつける

・協調的・・・互いの意見を尊重し、協力しながら解決する

 

葛藤している時、対立している時というのは、
私たちは、自身の行動を決定することが困難となり、

心理的に、負担の大きい状態に陥ります。

上の5つの態度は、人が対立したときに、とってしまう態度であって、
どれが良いというものでもありません。

どれも、それぞれの場面場面によって使い分ける必要がありますが、

できれば、

「協調的」に対処したい。

ではどうすれば良いのか・・・。

 

①先ずは、自分自身に起こっている葛藤と、相手が抱いている葛藤を理解すること。
関係の中で、起こっている「葛藤」を受け入れること。

これが、先ずは必要です。

すると、
②自分以外の人間を認め受け入れる体制が、自分自身の中に出来上がります。

そして、何でも言い合える関係が出来上がったところで、

③お互いに、目的や目標をどうやって達成するかのアイデアを出し合います。

④そして、お互いにアイデアを一つ一つ評価していく。

それを繰り返せば、
共に、協力的、協調的な結末が、生まれるでしょう。

 

難しく書きましたが、

もっと簡単に言えば・・・、
「相手を認め受け入れて、協力して解決策を導きだそう!」

おわりに・・・

 

いろいろ葛藤について、先週と今週お話しさせて頂きましたが、

波風たてずに生きていきたい。
平穏が一番・・・。

なんて思って、生きている方も多いと思います。
これを書いている私自身も、そう思います。

ですが、こういう考え方もあります。

「葛藤や対立が、人を成長させてくれる」

「葛藤を共に乗り越えた人と更に深い関係が築ける」

「新たな価値観や考え方、アイデアを手に入れる」

 

生きていく上での様々な術を手に入れるために、
葛藤や対立を、受け入れることも、あなたの笑顔に繋がるかもしれませんね。

 

今日は、少し様々な知識を盛り込んでしまいましたが、
自身の心の負荷を少しでも軽くして、円滑な人間関係を築けたらいいですね。

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