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ワークショップを主体的に取り組むうえで配慮したい2つのこと

2015年08月04日高田
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【こちらの記事は、約4分程でお読みいただけます】

おはようございます!東京では、今日で5日間連続して、35度以上の猛暑日のようです。これは東京では過去に例のない初めてのことのようで、朝からニュースで騒がれていますね…(汗)。

皆さん、しっかり水分や塩分を補給するように心がけてください。また、適度に健康的な汗をかくことも体調を整えるうえでは必要です。冷やしすぎず、熱しすぎず、身体に気をつかいながら、本日も頑張っていきましょう ^^。

研修に高い効果をうむ「ワークショップ」とは

さて、最近、私が行う研修やスクールにて、座学の時間を少なくして積極的に「ワークショップ」を開催することが、非常に多くなりました。

理由は、2つ。

①「自分ごと」として集中的に取り組める

②座学だけに比べて「気づき」が多く得られる

という点からです。

そもそも座学では、その名の通り「座って学ぶ」だけで、講師の指導を聞き入ることはできますが、体得する・聞いたスキルをものにできるとは言い切れません。相手から教わる、という感覚でいるため、自分で主体的に学ぼうというスイッチが、自ずと入りづらいものなのです。

ワークショップは、Wikipediaでは、このように記されています。

ワークショップは、学びや創造、問題解決やトレーニングの手法である。参加者が自発的に作業や発言をおこなえる環境が整った場において、ファシリテーターと呼ばれる司会進行役を中心に、参加者全員が体験するものとして運営される形態がポピュラーとなっている。会場は公共ホールや、スタジオ、美術館やカルチャースクール、ビルの1室、学校の教室を利用するなど様々。

workshopとは、本来「作業場」や「工房」を意味するが、現代においては参加者が経験や作業を披露したりディスカッションをしながら、スキルを伸ばす場の意味を持つようになっている。

【参考】Wikipedia「ワークショップ」

上記の引用文中に、ワークショップ=「問題解決やトレーニングの手法」という言葉があります。本来、学びやモノづくりは、何かを解決したり、出来たりするようになるために行う行為です。その時間がなければ、「学ぶ」という本質がないのです。

これは、「問題解決」と「気づき」を生むためのトレーニング、とまとめても良いのかもしれません。
本質を実感できるようにするため、私達講師側も、日々ワークショップの質を高めていけるよう、本数をこなすべきだと考えています。

さて、こうしたワークショップの推進に取り組んでいくなかで、いくつか講義中に注意しておくべき点がありました。
今日は、複数人で行う参加型ワークショップに対して、2つのポイントをあげていきたいと思います。

①役割を全員に配分する

誰もが主体的に参加できるようになるためには、自らが参加している意識を持ってもらうことが大前提です。そのためには、そのグループに居る全員に、担当を割り振ることが有効です。

例えば、「この議題に対して、意見を全員で出し合いましょう」というようなワークにすると、意見をするのが得意な人に偏ってしまい、なかなか発言が苦手な人は入り込みづらくなります。「仕事ではそんな配慮は通用しない!」と言う人もいますが、それではなぜ、グループをわざわざ作る意味があったのかを考えてみてください。

グループワークという時間は、集合することで同属意識を高めることにも有効ですが、同時に「個」を知り尊重する機会でもあります。一人ひとりの意見を聞き入れる、参加しやすい体制を整えることは、ワークの意義を2重にも3重にも高める効果があります。

②参加者同士のレベル間を意識させない

例えば、A4用紙一枚に、読書感想文を書いてください、というワークがあったとします。皆さんならどう取り組みますか?

原稿を紙面いっぱいに書ける人もいれば、中にイラストを入れたりして文章と画像のバランスをとれる人もいます。こうした「個性」を認める、というところまではできるのですが、それでは文字もイラストも書けないで用紙が余ってしまう人の場合はどうでしょう。

もちろん、それもその人の「個性」なのです。たくさん書ける人や早く描ける人のためのワークショップ、ではありません。一人ひとりがトレーニングをできることが、ワークショップの特徴です。少しの文章量であっても、イラストが上手くかけなくても、それは立派なその人の個性だと認めたうえで、さらに「こうすると解決していくよ」という「気づき」を与えられることが、ワークの大きなポイントです。

誰もが同じようなゴールを目指す必要はありません。また、ゴールに向かう方法も、一人ひとりが様々な道程であって良いのです。

こうしたワークショップを通して得た経験値は、ゆくゆく「問題解決力」の基礎体力として、様々なシーンのなかで活かせることでしょう。単に今だけの学びではなく、生涯学習としての成長を支える重要な機会だと捉え、取り入れていくことをおすすめしたいと思います。

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